ソーシャル時代のユーザに委ねるアーティストサイト

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前々回のブログではソーシャル時代のアーティストサイトの在り方として
アーティストサイトはソーシャルターミナルになるべきだと書いた。

前回のブログではそれだけではダメで、ターミナル自体も楽しめる作りにしなければならないと書いてきた。

さて、今回はもう少しアーティストサイトを掘り下げ
このターミナルで楽しみながら、外の行き先をターミナルでも
体験できることについて考えていきたい。

アーティストサイトは各ソーシャルメディアと連携と言うが
連携と導線は違う。あらゆるソーシャルメディアや音楽サービスの誘導を
アーティストサイトから行うのは導線であり、連携ではない。
けれど、入口と出口を設けるのはとても重要。

導線はとても大事なことだけれど、同時に連携がとても大切だ。
連携とはこのアーティストサイト内でソーシャルメディアを用いて
シェア、いいね!だけでなく、コンテンツとして【参加】できるかだ。

今日はその好例としていくつかアーティストサイトを取り上げながら
考えてみよう。

Superfly

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Superflyのサイトは非常にソーシャルを意識したサイトになっている。
オフィシャルツイッターへの導線があり、ustreamへの導線や紹介があり、
日本の中でも群を抜いてソーシャル対応をしているアーティストサイトと言えるだろう。

このサイトの最も素晴らしい点は、この場所でソーシャルメディアを用いて
ユーザが参加ができることだ。twitterで同じSuperfly好きに話しかけられたり、
楽曲を視聴できて、それをいいね!できたり、つぶやけたり、きせかえアイコンが作れたり、非常に豊富で思わずユーザが参加したくなる仕掛けがとても多く設置されている。

中でも素晴らしいのはこのSuperflyのアーティストサイト内でつながった仲間がリアルでつながれることだ。リストバンドを作って当日、分かる人にはわかる、そして、広がる。共有、共感がなされ、最終的なリアルな場所で共鳴が生まれる。

それはひいてはSuperflyへの共有、共感であり、共鳴だ。
このような仕組みをつくっているこのサイトは素晴らしい。

合わせてtwitterでつぶやいてくれたユーザには本日行われた【フリー】ライブのエンドロールで名前を出してもらえるらしい。こういうことがかけがえのない記憶になり、無料の音楽から有料の音楽へ移行するひとつのポイントではないだろうか。

音楽を無料で聴かせ、琴線に残る音を奏で、
生の音が人の心を震わせ、人とその場所でつながり、共感し、その人の人生の一部になったとき、その音楽はお金を出してでも、そばに置きたいと思うようになる。


現にustreamのソーシャルストリームを見ていると、
まさに共有→共感→共鳴への連鎖が生まれている。
ライブに行ってみたい!エンドロールに私のアイコンが出た感動!アルバム買いたい!など
これこそがソーシャル時代のSuperflyの音楽ビジネスを活性化させる
重要な点ではないだろうか。

無料の音楽と体験とつながりを提供することで、
Superflyをその人にとって特別なものとなる。
どちらにしても、素晴らしいサイトであり、取り組みだと思う。

また、海外アーティストサイトでも楽曲を視聴してつぶやいてプレゼントがもらえたりといった
試みはされていて、興味深い。

そのなかでもカイザー・チーフスのサイトは面白い。
本国UKでの取り組みだが、自分だけのカイザー・チーフスのアルバムが作れる、売れるという斬新な取り組みがなされている。素晴らしいのはそれをきちんと日本語で解説し、誰でもチャレンジできるということ。

kaiser.jpg


具体的にどういうことかというと
このカイザー・チーフスの最新アルバムをダウンロードすると、自分のウェブページが作成され、そこで自分が作ったアルバムを他の人に販売できるというものだ。

楽曲を選んで、アートワークも自分でつくれるこの試みは
作品が消費者に委ねられたことに近いのではないかと思う。

Superflyはカイザー・チーフスに比べればアーティストのイニシアチブは
握っているが、いかに自分の場所でユーザに遊び場を提供できるか。

そこにはアトラクションがあり、おしゃべりできることがあり、
アトラクションを出ても楽しめる道具(ツール)が用意されている。
合わせてリアルでもつながれる仕組みがある。
映像、音声、言葉をソーシャルメディアというプラットフォームで提供する。


その仕掛けが共有、共感、共鳴の仕組みを作り出す。
結果、アーティストへの愛着度やファンの醸成につながる。

アーティストサイトはユーザの遊び場の提供。
チケット代がかからないテーマパーク。
どこに行くのも自由。何をやるのも自由。

Superflyは自身の最新アルバムのアーティストサイトをユーザに委ねる。
カイザー・チーフスは最新のアルバムをユーザに委ねる。

Superflyやカイザー・チーフスのようなユーザに委ねる
アーティストサイトが今後増えていくのかもしれない。

但し、残念なのはSuperflyもカイザー・チーフスも特設サイトなのだ。
ある種の期間限定であるということは、広告のキャンペーンサイトと何も変わらない。
いかに長く継続してずっとユーザに委ねられる場を提供できるかが
今後、重要な鍵だと思っている。
(Superflyもカイザー・チーフスもずっとサイトはあり続けるかもしれないけど)

そのとき、もしかしたら今後ユーザに委ねられる場所は
例えばfacebookページのようなソーシャル・ネットワーク内にあってもいいと思う。
アーティストサイトとの密な連携、導線は必要だが。

最後に私がSuperflyやカイザー・チーフスのサイトを知ったのは
Hostessさんが運営するdigitalconvienceから知りました。
貴重な情報を感謝いたします。Hostessさんから出るアーティストはどストライクです。



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profile 高野修平a.k.a. groundcolor。 1983年生。新卒でセプテーニ入社。 セプテーニ・ブロードキャスティングの立ち上げに参加。 web会社プランナーを経て、

ソーシャルメディアマーケティング支援会社、トライバルメディアハウスに所属。

音楽ビジネスとソーシャルメディアについて考えていくブログです。

2012年7月ころにエムオン・エンターテイメントよりソーシャルメディアと音楽ビジネスの書籍を出版します。

【興味が尽きないもの】ソーシャルメディア、広告、web、コピー、音楽(主にUK)、映画、映像、写真、言葉、旅、ご飯、出会い、人。

【twitter】 @groundcolor

【facebook】 takano shuhei

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